ヒガミという感情が無い世界
今期でやっている『メンタル強め美女白川さん』というドラマを見てる方はいらっしゃいますか?☺️
このドラマは今の私のメンタルを支えてくださっている作品です。自分がずっと悩んでいたことを、主人公の白川さんが前向きな思考で一つずつ解決してくれます。見ているだけで心が綺麗に浄化される、こんな女性に私もなりたい。病院でもらう薬よりも精神を安定させるといった効果のある素敵な作品です。
このドラマの主題歌である、こはならむさんの『私の幸せは私が決めるの』という楽曲とAnnaさんの『私の道』という楽曲もとても前向きな歌詞になっていて、自分がネガティブモードに入ろうとした時にいつも聴いています。すると、勝手に思考が前向きになれるんです。
ヒガミという感情ポイして日々研究
私も素敵 あの子も素敵 それが一番じゃん?
誰かと比べて落ち込んで、そんな自分はもうやめるの
甘いご褒美食べて、可愛くおめかしして、さぁ、また私を更新する
働いていた頃、何度も何度も周りの方と自分を比べて落ち込んで、あの人はとても素敵なのにどうして私はあの人のようにはなれないんだろう。あの人と同じことをしてもどうして私だけ認めてくれないんだろう。私はダメ人間なのかな。生きていていいのかな。ここにいて、本当にいいのかな。
そう思えば思うほど自分を責めて、苦しめて、追い詰めていました。自分自身をボロボロにさせたのは、誰でもなく、私なのです。だからこそ、この二つの楽曲の歌詞を聴くと、なりたかった自分の理想像を思い出して、まだやり直せるって思えるんです。
ドラマの中でもよく出てくる〝白川マインド〟というフレーズ。白川さんはいつも強くて可愛いです。目の前で陰口を言われても、雑誌に写っている自分の顔を黒く塗りつぶされていても、無視をされても、『私は私』。誰かをひがむことなく、責めることもなく、いつも誰かの心に寄り添って前向きな心と優しさを振り撒いています。
白川さんが陰口を言うことも、噂話をすることもありません。陰口を言われても、言った相手を憎んだりもしません。むしろ、彼女達の素敵なところを見つけたら、素直に褒めたりしています。本当に、裏心なく、素直に。
白川さんにも辛い過去があります。それでも、〝今が大事〟。彼女はいつもそう言って、今生きている自分を大切にしています。
白川さんは昔から私がずっとなりたいと思っていた女性像そのままでした。
誰かの噂話を聞いても、『見ざる🙈聞かざる🙉言わざる🙊』。噂話なんて真実かどうかもわからない。だからこそ、自分の今、目の前にいるその人だけを信じる。自分の目で直接見て、聞いて、言われたことだけを信じると白川さんは言っていました。その噂話が本当だったとしても、それでもいい。白川さんの人の心を大切にしている、そんな姿が私は大好きです。
作品とは少し離れる余談を入れますが、欅坂46さんの『エキセントリック』という楽曲にも
あいつがああだって言ってた
こいつがこうだろうって言ってた
差出人の無い噂の類 確証ないほど拡散する
意外にああ見えてこうだとか
やっぱりそうなんだなんてね
本人も知らない僕が出来上がって違う自分存在するよ
あれってああだって聞いたよ
本当はこうらしいって聞いたよ
推測だらけの伝言ゲーム
元のネタはどこにある?
絶対誰にも言うなよ
ここだけの話って耳打ち
漏れない秘密、いつも筒抜けで
口が固い奴などいるものか
この歌詞を最初聴いた時、衝撃を受けました。この歌詞を書いた秋元康さんは本当に天才だなと思いましたし、これを歌っている彼女達も胸にずしんと重いものを置いてくるような重々しい空気感と、それに伴い誰かを信じたくても信じられないという切ない気持ちも含まれていて、一気に彼女達の世界観に引き込まれました。
私も人間なので、やりたくなくても、自然と噂話をしちゃう時もあります。その度にいつもエキセントリックのこの歌詞を思い出して、「私が今、誰かにこの聞いただけの話をすることによって、本人の中には無い新たな人物を私が勝手に作り出してしまうことになる」と気付かされてしまい、やめます。
私自身も昔、私がやったことでは無いことを私がやったという嘘の事実になったまま噂が流れていたことがあります。今考えると、あの時、確かに私の知らない私が勝手に出来上がって、違う私がみんなの中に存在していました。こんな経験があるからこそ、余計にこのもどかしい感情を歌詞にして、世に広めた秋元さんは凄いです。
話は白川さんに戻りますが、このように噂話をすることによって、得なことなんて何もありません。もしかしたらその噂話は昔の話かもしれない。その噂話が消えない限り、現在の彼女の居場所はどこにあるのでしょうか?
私が噂話をすることよって、現在の彼女がいないことになってしまう可能性だってありますし、彼女の変わったという努力を無駄にしてしまうこともあります。だからこそ、今、目の前のいる〝現在の〟彼女を私がちゃんと近くで見ていきたい。私が彼女の尊敬できるところ、素敵だと思うところを見つけて、大事にしていきたい。
人と比べてしまうことに対しても、白川さんは〝忍法、自我消滅〟を使って対処しています。
「私」というフィルターを通して誰かを見るとついつい自分と比べたりして苦しくなるから、透明人間になったつもりで、誰でも無い視点で「その人」だけを見る。
すると、「あの子は可愛くて性格も良くて結婚して素敵な旦那さんもいるのに、私はどう頑張ってもあの子にはなれない。敵わない。」という思いが、「あの子は可愛い」「あの子は性格が良い」「あの子すごく幸せそうだなー!よかったなー!」という思いだけが残る。そうすることで、ヒガミという感情や嫉妬という感情がなくなり、素直にただただ相手の幸せを喜べる。
この回を見たときは、本当に作者さんのこの発想が素敵すぎて心を洗われました。どうしたらこのような発想が思いつくのか。毎回発想に驚かされます。
白川さんになりたい、という想いもありますが、一番は作者である獅子さんの思考を尊敬しているという想いの方が強いのかもしれません。
社会人になり、確かに私はボロボロな人間になりました。今では崖っぷち生活すぎて、いつ周りの方が私から離れて行ってもおかしくないくらい、毎日生きていくだけで精一杯です。
そんな私を救ってくれたこの作品。
私が前向きになれたのも、なりたい自分に向かってまた頑張ろうと、更生していこうと思えたのも、全て白川さんというドラマに出会ったからでした。この作品の良さは、白川さんだけではなく、白川さんを尊敬して憧れている町田さん、梅本さん、林檎ちゃん、倉橋くんといった登場人物も魅力的なんです。この4人はなにがあっても白川さんの心強い味方でいて、どんなに白川さんが陰口を言われていても離れずに、むしろずっと近くにいてくれて白川さんを支えている素敵な方達なんです。
もっと、もっと、素敵な女性になりたい。
もっと、もっと、心の綺麗な方になりたい。
もっと、もっと、素直に周りの方の素敵な部分を見つけて、尊敬して、白川さんのように常に誰かを前向きにできる心の支えになりたい。
みんながみんな、同じ性格ではないため、時には合わない方や苦手だと思ってしまう方もいます。
それでも、その方の中にも必ず尊敬できる部分はありますし、自分が好きだなぁと思える部分も必ずあるはずです。苦手だと思う部分は華麗にスルーをして、好きだと思う部分を私は大事にしたい。無理に付き合うということではなく、自分に合った距離感でいることが大事なんだと思います。
町田さんも、白川さんも「仲良くしたい人は自分で決める」と言っていたように、私も、仲良くしたい人は自分で決めます。
一度好きになった人や一度大切だと思った人を嫌いになることなんて一生ありません。どんなことがあっても、その人の素敵な部分は誰よりも私が知っているから。むしろ、昔嫌なことをされて苦手だった人も、今は素敵な人になっていて、大好きに変わった方もいます。
綺麗事と言われても構いません。
苦手に変わることは時にはありますが、嫌いにはなりません。苦手と嫌いは違います。苦手なら少し距離感を変えれば解決できます。離れすぎず、近すぎず。その距離感を保っていれば、相手を傷つけることも私自身を傷つけることもなく、ただ相手の好きな部分だけを見ることができます。
そうやって私も心の中に、〝小さい白川さん〟を飼いながら、自分自身の心も大事にしていきたいです。
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りりべあ